「下」 風船唐綿 (ふうせんとうわた)
花には、その色合い、香り、その花の造り、佇まい等、花の持つ美しさの対象が様々ですが、
一般の花と違い、その花よりも果実の方がもてはやされる花も有ります。
風船葛と同じように、風船の様な実をつける事で知られ、唐綿に似た花を付け冠毛を沢山持ちます、
南アフリカ原産で、昭和初期に観賞用として渡来した、面白味一杯の花が風船唐綿です。
葉は、一見柳の葉に似て細く、
夏の後半の頃から初秋に掛け、星型の白い花を付けます、
その後、結実すると緑色のテニスボール大の、可成り大きな実を付けます、
その刮ハの姿が、名前の由来にもなっているようです、
正月前後には、刮ハは十分熟し、果実の表面が褐色となり、
パチンと弾けて、中から白い綿毛の種子を放出し風に流され拡散します。
科 名 |
蘿いも科 (ががいも) |
- 風船のように膨らむ植物として、唐綿、風船カズラと共に知られている
- 花よりも、特徴の有る実の方が、知名度が高い
- 高さはそれほど大きくなくMax 3m位
- 葉は、線状、対生
- 星型の白い花、あまり目立たない
- 晩秋には風船状の刮ハ、果実表面にはやわらかい棘が生える
- 風船とは刮ハが風船のように膨らむ様子に因む
- 果実は初冬に熟し弾けて白い綿毛の種子が飛び出す
- タンポポの様に風に乗って飛んでいきます
- 和名 ふうせんだまのき
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属 名 |
フウセン 〜トウワタ属 |
原 産 地 |
南アフリカ |
植物分類 |
常緑小低木 |
開花時期 |
8月〜9月 |
樹高・草丈 |
Max 2〜3m |
花序・花径 |
約 10mm |
花 色 |
淡緑白色 |
花 言 葉 |
多忙、 かくされた能力 |
撮影月日 |
2009.9.22 |
撮影場所 |
宗像市内 |
風船唐綿の花には何時見ても、蟻が密を舐めに来ています。
臭いを嗅いでみますがほとんど臭いは感じません、蟻には密の在処を知る何かを感じているのでしょう。
風船唐綿は、晩秋から初冬に掛け、丸い風船状の実が膨らみ、表面に柔らかいトゲを持った実が実ります、
その実が熟れると、パチンと弾け白い繊毛状の、羽をつけた黒い種が、見られるようになります。
実には、棘が全体にありますが、棘は柔らかく刺さるような堅さではありません。
茎に傷つけると、傷口から白い乳汁が分泌するのは唐綿と同じで毒性が有るようです。
風船唐綿の実が熟れてパチンと弾けると、中から黒い種を抱いた繊毛の羽をつけた黒い種が現れます。
この繊毛は、黒い種を抱え、風に乗って、ふわり、ふわりと飛び立ちます。
繊毛の飛びたちの寸前、タンポポと同じ姿をしています。
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